2018.12.2
「万軍の主の熱意」



イザヤ書8章23節b~9章6節


【音声データ】
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★ 待降節(1) ★


    

「ひとりのみどりごがわたしたちのために生まれた。ひとりの男の子がわたしたちに与えられた。権威が彼の肩にある。その名は、『驚くべき指導者、力ある神/永遠の父、平和の君』と唱えられる」(5節)


 自分たちの将来は一人の幼子の誕生にかかっている。それはなんと大胆な期待でしょうか。確かに、子どもという存在には未来があり、希望があります。でも、世界を支配しているアッシリアの力・勢いと比べてみる時、それはなんと頼りなく、小さく弱いものに見えることでしょうか。それでも、この「ひとりのみどりご」という小さな始まりの中に大きな希望を見出すことができる。なぜなら、そこに神様の約束が伴っているからです。そして、その幼子の背後に「万軍の主の熱意」(6節)があるからです。

 この「平和の君」のもたらす「平和」とは、どのようなものでしょうか。それは戦争と戦争との間の、束の間の人の手による静けさではありません。「正義と恵みの業」、これは“公正と義”とも訳せる言葉ですが、神様の“公正と義”によって新しい「平和」、真の「平和」が与えられることが示唆されています。イスラエルの民の解放は、それと共に力関係が逆になって、それまで支配され抑圧されていたイスラエルが、他者を支配する者・抑圧する者となることではありません。あくまでも、〈永遠の平和〉を与えられるということです。ここには〈新しい命〉の始まりと言ってもいいような、素晴らしい幻が語られているのです。「ひとりのみどりご」「ひとりの男の子」が未だかつてない新しい天的な権威を携えて、地上を永遠に支配する。武力によらず、政治力によらず、「剣を打ち直して鋤とし/槍を打ち直して鎌とする」(イザヤ書2・4)、〈永遠の平和〉を現実に打ち立てる、そういう王の幻なのです。この預言は、やがて数百年もの時を経て、主イエス・キリストの誕生によって実現し、成就しました!







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