2018.11.25
「幸福も不幸もいただこう」



ヨブ記2章1~13節


【音声データ】
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「皮には皮を、と申します。まして命のためには全財産を差し出すものです。手を伸ばして彼の骨と肉に触れてごらんなさい。面と向かってあなたを呪うにちがいありません」(4~5節)


 この「皮には皮を」というのは格言的な表現ですが、格言としての元々の意味はよく分かりません。ただ、この言葉を聞く時に、創世記3章でエデンの園から追放されるアダムとエバの「皮」すなわち〈皮膚〉を守るために神様が「皮の衣」(3・21)を着せてくださったというあの出来事が想い起こされます。サタンは人の〈皮膚〉を保護することの重要性を指摘して“〈皮膚〉を破らなければ、ヨブは本音を吐かない”と言うのです。人が自分自身の命に関わる事態になり、もはや自分の信仰の代償が何も期待できなくなった時はじめて、その人が、何かいろんなものを与えてくれるから神を信じるのか、それとも神を本当に「利益もないのに」〈理由もなく〉、神ご自身のために恐れ敬っているのかがハッキリすると言うのです。

 しかしヨブは病の中でも信仰を捨てることなく、妻の「どこまでも無垢でいるのですか。神を呪って、死ぬ方がましでしょう」(9節)という言葉も、きっぱりと退けます。「お前まで愚かなことを言うのか。わたしたちは、神から幸福をいただいたのだから、不幸もいただこうではないか」(10節)。そして、すべてのものを与えてくださる神様に栄光を帰して言うのです。“私たちは善きものを神から受けるのだ。悪しきものをも受けるべきではないか”。神ご自身のことはヨブには問題外で、全く問題になりません。ここで問われているのはただ、神に対する人間の態度だけです。

 では私たちが神様を信じる〈理由〉は何でしょうか。サタンの言葉は一人一人の信仰を深く問うてくるのです。私たちは幸福だけ、しかも自分が考える幸福だけを神に求めていないでしょうか。







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