2018.11.4
「善を行う者、悪を行う者」



ヨハネの手紙三 1~15節


【音声データ】
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「愛する者よ、悪いことではなく、善いことを見倣ってください。善を行う者は神に属する人であり、悪を行う者は、神を見たことのない人です」(11節)


 ここには、教会に存在する2つの相反する人たち、「善を行う者」と「悪を行う者」について書かれています。前者は「よそから来た人たちのために誠意をもって尽くし」(5節)、「神に喜ばれるように、彼らを送り出」(6節)す人たちのことで、後者は「兄弟たちを受け入れず、受け入れようとする人たちの邪魔をし、教会から追い出」す人たちのことです。「よそから来た人たち」も「兄弟たち」も、どちらも巡回伝道者のことですから、教会における善とは福音宣教を前進させることであり、悪とは宣教の妨げになることであると言うことができます。

 つまり、ここで問われている〈善〉〈悪〉は一般的・倫理的なものではなく、神様が御子イエス・キリストの十字架においてなさった罪の赦しと復活の真理を受け容れて、正しく宣べ伝えることが〈善〉であって、〈悪〉はその逆なのです。ヨハネの手紙の全体を通して勧められている「愛の交わり」とは、具体的には福音宣教に励む人を助け、共に福音を宣べ伝えることと言っていいでしょう。神様が御子の十字架においてすべての人を愛してくださったことを知っている人は、それを他の人に伝えずにはいられないからです。

 そして、最後に登場するデメトリオという人こそ〈善〉を行う者、すなわちキリストの救いを正しく伝える者だとヨハネは言います。「デメトリオについては、あらゆる人と真理そのものの証しがあります」(12節)。これが、デメトリオについての推薦文です。教会全体から高く評価され、同時に「真理そのもの」であるキリストの保証のもとに、彼は教会の混乱を収めようとしています。「真理」とは、主イエス・キリストご自身であり、キリストの福音です。







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