2018.3.25
「父よ、彼らをおゆるしください」



ルカによる福音書23章26~56節

〈受難週〉

【音声データ】
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「父よ、彼らをお赦しください。自分が何をしているのか知らないのです」(34節)


 手と足を釘で木に打ちつけられ、自分自身の体重で次第に肉が裂け、ずり落ちていく、十字架のその激しい痛み・苦しみの中で、主イエスは「父よ、彼らをお赦しください。自分が何をしているのか知らないのです」と祈られたのです。ここに主の真実な愛が溢れています。
このルカ福音書6章において、主イエスは「敵を愛し、あなたがたを憎む者に親切にしなさい。悪口を言う者に祝福を祈り、あなたがたを侮辱する者のために祈りなさい」(6・27~28)とおっしゃって、本当の愛とはどういうものかを教えておられます。でも、それを実際に行うのがどれほど難しいかを、私たちは日々の生活を通して思い知らされているのではないでしょうか。まあ、自分に親切にしてくれる人に対して親切にすることはできます。けれども自分を憎む人に親切にしたり、悪口を言う人のために祝福を祈ったり、侮辱する人のために祈ったり、その人を受け入れたりすることは、なかなかできません。いや、不可能なのです。

 しかし主イエス・キリストは、自分を十字架につけ、嘲り続けるその一人一人のために、「父よ、彼らをお赦しください。自分が何をしているのか知らないのです」と父なる神へ〈執り成しの祈り〉を祈ってくださったのです。なんと深い愛でしょうか。これは〈愛の奇跡〉としか言いようがない祈りです。この祈りは“敵を愛せ”という自分の言葉を主がその通り生きておられるということであり、その極みとして自らの命を与えるということでもあったのです。

 さらに、「父よ、彼らをお赦しください」というこの祈りは、他ならぬこの私たちのための祈りでもありました。神に敵対し続け、自らを神としようとする私たちの罪を主は赦し、父なる神様との和解の道を開いてくださったのです!







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